サンゴ礁の穴に隠れ潜むタカラガイ(宝貝)。巻き貝の一種である。
かつて通貨として使われた名残が、「財」「資」「賃」「買」「賄」「賂」などの金銭関係の漢字に残っている。貝という文字自体、タカラガイをあらわす象形文字とされている。
タカラガイは外套膜で全身を覆い、フジツボなどの付着を防いでいるため、その下の殻はいつも磨き立てのようにつやつやだ(写真は、外套膜を引っ込め、美しい貝殻の素肌があらわになったところ)。
ノコギリダイの群れ。体側背面の大きな黄斑が海中でぴかりぴかりと鮮やかに光り、観る者の目を惹きつける。
小型のハタ類、カンモンハタ。昔は五目釣り(対象を定めず、いろんな種類の魚を狙う釣り方)でよく釣れたが、塩焼きにすると特別に美味なことが知れ渡ってしまい、高級魚の仲間入りを果たした。最近は、沖縄の市場でも滅多にみかけない。
ロクセンスズメダイ。海で何かを撮影していると、しょっちゅう横から割り込んできて、強引に写真に収まってしまういたずら者。
こうしてじっくり観ると、シンプルな色使いの中にも青がさりげなく活かされ、造化の妙を感じずにはいられない。
ナンヨウハギ。真っ青な体色と、目から体側、尾びれにかけ、6を横向きにして細長くしたような黒い模様が入るのが特徴。尾びれの黄色い三角模様も素敵だ。
ナマコ2種。バイカナマコ(左)とシカクナマコ(右)。バイカナマコは80センチにもなる大型のナマコで、乾して中華食材にする。
コバンアジ。砂地の浅瀬で、小さな群れを作り泳ぎ回っていることが多い。ビーチからエントリーすると最初に出迎えてくれ、エグジット(出水)の時には見送ってくれる、龍宮の門番。
チョウチョウウオ2種、アミアイゴ、オジサン(ヒメジの仲間)、ハギ類、ブダイ(あるいはベラ)類など、6種類の魚の幼魚が群れをなし、海底をついばみながら仲良く一緒に移動してゆく。
モンガラカワハギがどこかへ急いでいる、と思ったら、ある場所で静止し、普段は寝かせている背中のトリガー(背びれの一部)を立てた。まるでそれが合図だったかのように、細長いホンソメワケベラが2頭、早速近寄ってきて、モンガラカワハギの体についた寄生虫を掃除し始めた。
ホンソメワケベラはクリーニング・フィッシュとして海の魚たちに広く認知されており、大型魚のえらの中や口の中にまで入っていっても食べられたりしない。ホンソメワケベラのクリーニングを受けられるクリーニング・ステーションでは、魚たちが順番待ちをしていることもある。
カラフルで一番目立つのがオビブダイ、それ以外にアイゴ類や別のベラ類の姿もみられる。毎日同じメンバーで連れ立って行動するのだろうか?
帰神スライドショー6
高画質版 :
<2021.12.15>