高木一行
[ ]内はルビ。
2014年(平成26年)4月30日。裁判打ち合わせの合間に、弁護士・丸井英弘先生を極楽寺山々頂の蛇之池[じゃのいけ]へご案内した。
この時期、瀬戸内地方の山々は、1〜2週間のわずかな期間のみ、奇跡のような春の彩りをまとう。
蛇の池湖畔をゆっくり歩み巡りつつ、鯉が水面に描く渦巻き模様や、周辺の木々の梢で螺旋状の波紋をなして舞い踊る新緑の輝きなどを、心のおもむくまま、身体が自然に動くままに、帰神撮影していった。
古代中国では、黄河を遡[さかのぼ]り、最後に龍門と呼ばれる急流をのぼりきった鯉は、龍に身を変じると信じられていた。「登龍(竜)門」という言葉の由来だ。
今や、私は至るところに、龍や螺旋のシンボルを観[み]る。それらのシンボルそのものが、私を招き、誘い、アピールし、私に「撮る」ことを促す。
「何か」が、この世界に到来しようとしている。
何、あるいは誰、が、いずこへと私を導こうとしているのか?
・・・・私は知らない。
我らは、歓喜と感謝に満たされる!!!
<2014.05.15 竹笋生(たけのこしょうず)>