ヒーリング楽曲『カニのワルツ』が完成した。
『レインボーズ・エンド』(注1)に続く、パラオ巡礼楽曲シリーズ第2弾だ。
夫から、<カニ拳>練修曲として、『カニのワルツ』という曲を創ってほしいと求められ、創作した。ちなみにここでいうカニとは、マングローヴガニのことだ(写真)。
『カニのワルツ』は武骨(硬めの音など)ながらも非常に精密で繊細なところがあるので、mp3形式に圧縮すると明らかに全体の音色が細くなり、色褪せてしまう。
よって44.1KHzのCD音質ファイルで一部ご紹介する。
CD音質オーディオ『カニのワルツ』(部分) 約1分30秒
音楽の知識を少しでもお持ちの方なら、「ワルツ」というタイトルに違和感を持たれたかもしれない。この楽曲を超越的に受け取りながら、私も最初そう思った。
ワルツというのは、3拍子の曲のことなのに、これは4拍子で、しかもエイトビートではないか、と。
しかし「カニ」のワルツなのである。カニは8本足の生き物だ。カニがワルツを踊れば、エイトビートになる(・・・?)と夫は言う。
エイトビートではあるが、楽曲のいたるところに、3拍子の要素がつめこまれている。
4拍子のはずなのに、視点ならぬ、「聴点」を変えると、突然3拍子に聴こえてくる。一端聴こえ始めると、もう3拍子にしか聴こえなくなる。けれども、楽譜上は最初から最後まで、厳格な4拍子・エイトビートの曲なのである。
注1:ヒーリング・ディスコース『レインボーズ・エンド』第6回のスライドショー<花精 in Parau>とクロスオーバーされた楽曲
夫・一寸名人(いっすんめいじん:一寸[ちょっと]名人、の意)による、龍宮拳の示演。大勢でつかんだ棒(180センチ)に肘を介して気合の作用を通すというもの。
ちなみにこれらの肘の術[わざ]は、カニ(マングローヴガニ)のスピリットから授けられたものという。夫はカニ類研究家でもある(食べて味を楽しむことが主な研究テーマ)。
2月11日、12日に執り行なわれた、龍宮拳伝授会の休憩時間に撮影。
一寸名人だけを見ようとせず、画面中央(画面を上下・左右にわける真ん中のところ)に視点をまず定め、そのまま眼球にわずかでも力みが入らないよう細心の注意を払いながら、ごくごくゆっくり柔らかく繊細に、「見つめる(中心点へと周囲から集約する)」ことを手放していく。
すると、非常に柔らかくほどけた、ソフトなみえ方があらわれてくる。どこにも偏らない、トータルなみえ方だ。これを、私たちは観の目と呼んでいる。
観の目でムービーを観れば、一寸名人が放った気合が、受け手たちの体という媒体を、鋭く突き抜けていくのが観える。
ヒーリング・アーツの術[わざ]はどれもそうだが、特に龍宮拳は水のアートの感(イマジネーション)が強烈だ。観の目で常に画面の全体像を把握し続ければ、人同士の水としての触れ合い、響き合いが、武術的な形をとって一瞬一瞬、なされつつあるのだとわかる。