梅雨明けに合わせ、三重県の銚子川へ、ヒーリング・ネットワークの仲間らと共に巡礼に行ってきた。「日本最後の清流」とか「奇跡の川」などと称される、ヒーリング・アーツ修行者にとって重要な聖地の一つだ。
伊勢神宮がある伊勢市より車で約1時間半、銚子川巡礼の基地となる尾鷲市へ着く。ユネスコ世界遺産の熊野古道もすぐそばだ。
銚子川の上流~中流域は、すぐ近くまで車で行けて便利なのだが(駐車場は非常に少ない)、そこから先は崖を下りたり、岩がつるつる滑って危険な沢を多少歩かねばならない。周辺には、写真のような看板があちこちに立っている(呵々大笑)。
これまで国内外のいろんな場所へシュノーケリングに出かけてきたが、今回ほど「ポイントまでが遠い」と感じたのは随分久しぶりだったかもしれない。帰神撮影のことも考慮し、たとえ遠かろうが、アクセスが難しかろうが、ベスト・ポイントを慎重に選んだからだ。
川を観察すると、流れが速くて浅い場所と、青くよどんで水深が深くなっているところがある。前者を「瀬」、後者を「淵」と呼ぶ。「瀬」や「淵」は、下記のように小倉百人一首にも登場する語で、恋する気持ちと川の流れを重ね合わせた和歌が古来よりたくさん詠まれてきた。
瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ(崇徳院)
筑波嶺の 峰より落つる 男女川 恋ぞつもりて 淵となりぬる(陽成院)
フルハイビジョン画質 01分41秒
フルハイビジョン画質 00分48秒
この日、三重県は全国で最高の気温を記録したそうだ。が、川の水はかなり冷たかった。川遊びというよりは、水行(鍛練や祈願のため、冷水に浸かったり浴びるなどして心身を清める修行)という感じである。そんな状況では、無理をせず、冷えてきたと感じたら水から上がり、体を温めるといい。
淵(水深2~3メートル)に潜ると、水の冷たさを一入身にしみて感じるのだが、浮上すれば、これまで冷たいと感じていた水面近くの温度がむしろ温かく感じられる。このことを発見し、時折活用しながら巡礼&帰神撮影を執り行なったので、私自身は途中で一度も水から上がらなかった。
それでは帰神スライドショー第一弾だ。
<2023.08.28 天地始粛(てんちはじめてさむし)>