県道が途切れる西表島西部の白浜集落から、さらに船で西へ。
 人による開発の手があまり入ってない、奥西表と呼ばれる領域が広がっている。
 道がなく船でしか行けない「陸の孤島」・船浮ふなうき集落も、ここ奥西表にある。

 奥西表のサンゴ礁は素晴らしい、とは以前から何度か耳にしていた。が、これまで訪れたことが一度もない。
 決して興味がなかったわけではないのだが、かつて足繁あししげく西表島へ通っていた頃、現在のような各種シュノーケリング・ツアーはまだ存在しなかったし、それに当時は、奥西表までわざわざ足を運ぶまでもなく、滞在していた集落そばのビーチで充分満足できたのだ。
 生きたサンゴは元々ほとんどないようなところだったが、貝も採れたし、たくさんの種類の魚たちがいた。蟹獲り用のカゴに冷凍サンマなどの餌をつけ、夜、民宿裏から海へ放り投げておけば、朝にはいろんな魚や時にはウツボがかかっていた。

 さて、奥西表、である。
 巡礼のためボートをチャーターし、勇躍、分け入っていった・・・のだが、そこの海は、白化の影響なのだろう、サンゴの多くがすでに死滅し、ゴーストタウンや廃虚のごとき趣を呈していた。
 それでも魚たちが、種類は少ないがまだいるし、場全体の生命感は充分強い。成長の早い枝サンゴは、場所によっては、かなり復活を遂げてきているようだ。テーブルサンゴも、ところどころに根付き・育ち始めている。
 私が「プラチナの質感」と呼ぶ、生命いのちの輝きが、この海には充満している。

 海中が少し濁っているのは、昨夜(満月)サンゴが一斉に産卵したためだ。それらが無事かえり、成育に適した場所へと流れていって定着し、やがて美しいサンゴ礁を創り成してゆくことを、地球調和の祈りとして、共に祈ろうではないか。
 全スライドショーは、いつも通り、暗い場所で・PC画面の明るさを中間に設定して観照することで、最大の効果をあげられるよう、呪術的に調整してある。

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帰神スライドショー DAY 3

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 奥西表で1日シュノーケリング巡礼した後、夜も元気に出かけていって、ほとんどの島民が知らないシークレット・ポイントで大きなヤシガニをつかまえた。

ヤシガニ

 このヤシガニをハンドリングする模様は、『ヒーリング・リフレクション』第二十三回にて。

<2021.07.20>