本日は早朝より、チャーターした船で浦内川をさかのぼり、川沿いの山道を少し歩いて、西表島随一の聖地とされるカンピレーの瀧を目指す。

 浦内川の河口は、干潮時には広大な干潟となる。そこに広がるマングローヴ地帯を、DAY2の午後に訪れた。
 ああいう、根っこが空中に現われてタコの足みたいにぐねぐね絡まっているような植物を何種類か総称して、マングローヴと呼ぶ(ある特定の植物の名称ではない)。
 マングローヴが生えるのは、熱帯や亜熱帯の、川と海が出合うあたりに限られる。日々、水が消えて炎熱の干潟と化したり、(普通の陸上植物には毒となる)海水にどっぷり浸かったり、と、他の植物ならば一日ともたぬ過酷な環境だ。
 マングローヴ林は海を浄化し、炭素を根に蓄積して地球温暖化防止にも大きな役割を果たす。津波を防ぐ働きも、新たに注目され始めている。

浦内川の支流
チャーターした小型船で、大きな遊覧船が入れない浦内川の支流も探索した。
クリックすると拡大(以下同様)
枯れ木とシロアリの巣
川べりで白く立ち枯れた木の、真ん中あたりに、シロアリの巣がある。台風などで川が急に増水すると、このシロアリの巣の高さくらいまで水が来るそうだ。

 遊覧船の船着き場から、緩やかな山道のトレッキングコースを1時間ほど辿たどると、聖地カンピレーの瀧に着く。ただし、我々の場合、目的地へたどり着くことよりも、その途中の一歩一歩を味わい・楽しむことの方が主目的なので、トカゲなどが出現するたびに立ち止まって帰神撮影したり、あれこれ楽しくやっているうち、普通の所要時間の倍くらいは、あっという間に過ぎてしまう。

リュウキュウキノボリトカゲ
賢そうなサキシマキノボリトカゲ。黄緑やこげ茶に色を換える。これらの小さなトカゲが近くにいる時は、「観られている」という感覚をハッキリ覚える。実際に、こちらをじっと観ているのだろうが、妖精にみつめられているような不思議なフィーリングだ。

 カンピレーの瀧巡礼については、ヒーリング・ネットワーク1のディスコース『ドラゴンズ・ボディ』第7回にも記したことがある(2007)。
 当時撮った瀧の写真を、現在のそれと比べてみれば、以前のあまりのあっけなさ、熱意のこもらなさぶりには、皆さんもきっと笑いを禁じ得ないことと思う。
 まあ、あれから芸術的な面でも少しは成長した、ということか(呵々大笑)。

カンピレー
聖地・カンピレーの瀧。神々が、今も集うとされる場所。かなり流れが強かったが、端の方で慎ましく瀧行もしてきた。

帰神スライドショー DAY 6

通常画質版 :
 

 高画質版 :
 

 浦内川巡礼の帰路。「先日の、月が浜の波を全身で味わいたい」と同行者が言うので、そのまま直行。瀧行用に水着を着ていたから、直ちに海へ飛び込んだ。
 座って海の方を向き、待つ・・・と、ひときわ大きな波が迫ってきて、どうっと押し包まれ転がされる。五感を開きながら波に呑まれ、波と一体となって転がるのは、陸上では得られぬ貴重な体験だ。
 背中や腰から、波を受けるのも楽しい。
 こんな風に、浜遊びには、大人の楽しみ方もある。
 それもまた、龍宮巡礼の一環だ。

 最後に、カンピレーで帰神撮影した動画を、2作。
 波同様、無念無想の帰神状態にて「ただ撮った」そのままであり、何の加工も調整も施してない。
 千変万化する水のすがたが、あまりにも面白すぎるから、・・・カメラを向けただけ。

 瀧(滝)という文字は、三水さんずいに龍(竜)と書く。瀧の水流をカメラのファインダーを通じ、電子的に変換された画像として観ていると、いろんな龍の姿が激流の中に浮かび上がってくる・・・のだが、それがそのまま撮れてしまっているところが凄い。
 もし周囲の状況が許すなら、音量を最大限にすれば、瀧のすぐそばに実際にいるような臨場感が味わえる。

帰神ムービー 『カンピレー禊 1』

4K画質 03分09秒

帰神ムービー 『カンピレー禊 2』

4K画質 02分04秒

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<2021.07.27>