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高木一行
水晶球をヒーリング・タッチに基づき保持し、球の中心と掌の中心とを響き合わせて龍神のスピリット(息)を喚び招く。
それが龍爪掌だ。
これを修すると、龍の様々な位相を、身体の生理的実感を通じて感得することができるようになる。そうした状態を帰神撮影し、様々な龍のすがたを写し撮ったのが、スライドショー1-4、1-5の『龍神』(前・後)だ。
これに対し蓮華掌は、掌芯の凝集・拡散作用に合わせて、手が蓮の花弁のように柔らかくしなやかに開閉する作用を、全身すみずみにまで行き渡らせていく。それにより、自他の心身を自在に閉じたり(凝集)開いたり(拡散)する能力が育まれる。
こうしたヒーリング・アーツの修法は、人の手を、より高次の目的・モードに合わせ、新たに調律し直すためにある。それはある意味で、DNAから発せられる指令といえるかもしれない。
「ジャンプせよ!」と。
跳躍的な変化が、今や切望されているのではないか?
あなた自身によっても。
社会も、
国も、
世界全体が、
ジャンプ(二元対立の統合止揚によるまったく新しい世界の創出)を必要としている。
ヒーリング・アーツとは、来たるべき新たな人類文明の基礎となる新しい意識のあり方と、そこへと至るための具体的方法について、身体言語を通じて説いていく<道>だ。
聖なる恩寵、いやしのマナ。
地道に、着実に練修していけば、いにしえの賢者や聖者たちがこぞって指し示してきた超意識の境地が、あなた方にも徐々に啓[ひら]かれ始める。心と体がすこやかに合致し、身体と精神の最高機能を引き出せるようにもなるだろう。
各自の身体を通じ、相対立する正反対の要素は統合され得るという真実に目覚めれば、外側のあらゆる対立をも芸術的に(美しく)融和する道(可能性)を、人は常に信じられるようになるはずだ。
ヒーリング・アーツで舞う時、私の手は、あんな風に変幻自在に、精妙不可思議に、流れ・巡っている。STMとして動的に結ばれていく<印[いん]>の一端を斬り撮ったのが、本作だ。
古伝の密教手印やムードラは、ある特定の超意識状態に応じ、手に自然に顕われてきた形や動きを、パスワード的な目的をもって(シンボリックな鍵として使い、再び同じ超意識界とアクセスするため)、先人たちが記録・様式化したものだ。ヨガのポーズの起源も、超意識状態へのシフトに合わせて自然発生的・聖性示現的に身体が自ずから演じたもの、といわれている。
周知の通り、手指は脳と密接な関係がある。その手と脳との相関関係を利用し、手に特殊な波紋(振動)を発生させることで、意識状態を極めて短時間のうちに変えることができる。
それが、龍爪掌・蓮華掌の基本原理だ。
それらは、現代の新しい印[いん]なのだ。
龍のスピリット、蓮の花の、スピリットと通じ合う(帰神)ための、現代的な手法。
龍の精、蓮の精から、授けられたところの。
奇跡の手とは、あなた方一人一人の手に、奇跡的なる可能性が秘められている、という意味だ。
人の脳と手は、シンクロしながら同時に進化・発達してきた。これからも、シンクロしながら進化・発達していく。
作品13は『ホムンクルス』。
17が『マニ宝珠』。
<2011.05.30 紅花栄[こうかさかう]>