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高木一行
今、撮影年月日を確かめてみて、「あれ」はクリスマス直後のことだったか、とちょっと意外な感じがした。
例によって、自分がカメラを手にしている間は、全然寒さを感じなかった。
昼間は、すぐそばを通る主要道路や路面電車、観光客の歓声などで、一般的な「聖地」のイメージからはほど遠い原爆ドーム。しかし、夜になってあたりが少し静かになってくると、全体の「感じ」がぐっと一変し始める。
古代建築と未来的な宇宙船が融合したような、不思議な時空の超越感を、私はABDと向かいあって共振する時、しばしば覚える。
あるいは、デモーニッシュなオブジェとしての、『未来の鳥居』(作品08)。
そして、『ピカドン』(16)。
ABDは興味深い被写体だ。
<2011.06.07 蟷螂生[とうろうしょうず]>