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高木一行
古伝の帰神法(神おろし)を、デジタル一眼レフカメラを通じ、21世紀の流儀で執り行なう。それがヒーリング・フォトグラフ道だ。
人間をモデルにあれこれ撮っていると、時にびっくりするような姿・形が顕われてくることがある。
本作にまとめたのは、そうした帰神フォト・コレクションの一部だ。
01 『ガネーシャ』 インドの人気神。象の頭を持つ歓喜のカミ。あらゆる障害を除き、福徳を授けるとされるが、この帰神フォト(プリント版)を飾って(奉祭して)、本当に福徳が授かった実例を、私はいくつも知っている。
02 『白ゴリラ神』 コンゴの密林あたりで、原始宗教の神として崇められそうな異相だ。
03 『エロース』 超古代の根源神。古来、非常な老人として語られたり、羽を生やした赤ん坊の姿で描かれたりしてきた。
04 『龍神』
05 『キジムナー』 これがおわかりの人は相当な沖縄通であろう。赤い髪と赤い体が特徴のキジムナーは、ある種のカッパみたいな存在(水と縁[ゆかり]が深い)で、人をからかったり、気分次第では幸運を授けたりもするという。
美佳をモデルとして顕われたため、『ゴッデス』シリーズに含めるべきかとも最初は考えたが、そもそもキジムナーに雌雄の別があるのかさえ、よくわからない。それで、『精霊顕現』に納めた。
06 『ノーム』 土精。大地の奥底に秘め隠された財宝の知識を管理する。
07 『ノーム2』 こちらには帽子のようなものまで写っている。
08 『マッシュルーム・マン』 そして、お次はこれだ! 周知の通り、ヨーロッパでは小人とキノコの密接な関係が古くより知られていた。
06〜08は、3舞(枚)続けて撮れた作品。撮っている美佳も、撮られている私も、ただ無心で、神明の導きにすべてを任せ切っている。後で、現像・編集して作品ができあがっていく時になって、初めてアッと驚く。
「ぞくっと来る」ことも、結構頻繁にある。
09 『金精神[こんせいしん]』 古代宗教で重要な位置を占めていた性神。
10 『パン神』 偉大なる自然神。パニックの語源ともなっている。
11 『迦具土[かぐつち]』 今年初め、東日本大震災の直前、異様なまがまがしさを備えた帰神フォトが、次から次へと顕われた。これもその一舞だ。 作品10の『パン神』も同類。
カグツチは、母神の陰門[ホト]を焼きながら誕生した火山の神だ。地面のはるか下のマグマのレベルで、猛悪な力が密かに沸騰度を高めつつある状態[さま]を如実に表わしているではないか。
12 『スフィンクス』 超越世界における「道(通路)」の象徴。
<2011.07.07 小暑>