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高木一行
瀬戸内海をみおろすようにしてそびえる聖山・極楽寺山[ごくらくじやま](わが家はそのふもと付近にある)。その頂上にある蛇の池を、帰神撮影のため夫婦揃って訪れた。
かつて巨大な大蛇[おろち]が、ここに棲んでいたという(注)。が、今は瀬戸内国立公園の一部としてきれいに整備されており、休日でもないのに多くの人で賑わっていた。
この季節、水面[みなも]を覆い尽くすように繁茂する睡蓮が、白やピンクの花をいっぱい咲かせる。その葉っぱの合間から、色とりどりの鯉やらフナ(作品16)、カメなどが、時折顔をのぞかせる。
蓮の花宇宙の内外で繰り広げられる、様々な生命[いのち]の営み。
蛇の池のまわりの遊歩道を、ゆっくり時間をかけ歩みつつ、帰神撮影していった。
このところずっと雨が降り続いたためか、大きいのやら小さいのやら、いろんなキノコがあちこちにニョキニョキ生え出ている。妻は大喜びで、時に腹ばいになりつつ熱心にカメラを向けていた。
私は、もっぱら「鯉波紋」の帰神撮影に取り組んだ。観の目でよくよく観察すると、鯉の中にも波紋の描き方がうまいのと下手なのがいる。
ソロだけでなく、デュオ、トリオなど、いろんな表現のバリエーションもあって非常に面白い。
蛇の池周辺で妻が帰神録音したフィールド・サウンドと帰神フォトをクロスオーバーしてお届けする。
<2011.06.15 腐草為蛍>
注:私の曽祖父は、極楽寺山中で「松の木ほどの太さがある」大蛇と出会って熱病を発し、その後間もなく亡くなっている。