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高木一行
マヤの様子も随分落ち着いてきた。
少しの間独りきり(先住猫と一緒にするのはまだ不安があるため一室に閉じこめる)にしても大丈夫そうなので、ある晴れた日の午後、妻と共に各々のカメラを携え(妻はペンタックスK5、私は旧カメラ・ニコンD70)、近所を散策しながら帰神撮影と洒落込んだ。
そこかしこにパッチワーク的に取り残された里山の光景、その裡にひそめく秋の精たちの気配をとらえるべく、ハンターか武術家のような目付けにて、帰神撮影しまくっていった。
いずれも、見慣れた光景、風物だ。目新しいものは何もない。
が、帰神モードに入って観の目で向き合えば、形と色の芸術がダンスを踊っているのが、俄然、観えてくる。
虫食いだらけの柿の葉っぱが、列なり重なって見事なオブジェをなし、たわわな実りをつけた稲は偉大なるスーパー植物として目に映るようになる(私たちの主要な食物であることを思えば誇張にあらず)。
<2011.12.24 クリスマス・イヴ>