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高木一行
初心者用のシンプルな猫じゃらしにもやがて飽きがきて、遊びにもあまり熱がこもらなくなった。
ところが、上級者向け猫じゃらしを取り出すと、とたんにマヤの目に力の光がともる。そして、縦横無尽に動き回る標的めがけ、縦横無尽に果敢なジャンプを繰り返す。
時折、着地に失敗して横ザマに床にドンと叩きつけられる。が、いっこうに意に介する様子はない。
高く跳び上がりつつ空中で横向きに回転しながら、獲物(標的)に手を伸ばすことさえ、できるようになった。
猫の中には、鳥を上手につかまえるものもいる。垂直系が得意なマヤには、そういう才能があるかもしれない。
猫科のサーバルキャットを馴らして鳥を狩らせる狩猟法が、かつてアフリカにあったという。
以前、わが家の二階の寝室に、巣立ったばかりの雀の子が誤って飛び込んできたことがある。
その時、そばにいたスピカが一瞬にして駆け寄り、その雀の子を押さえつけ、口にくわえてしまった。
私は、普段のんびりしているスピカの野生の一面をかいま見て、その鋭い動きに感心していたのだが、少女時代に巣から落ちた雀の子を手乗りスズメに育てたことがある妻は、あわてて駆け寄り、こちらも猫に劣らぬ素早い動きにて、スピカの首筋をつまんで押さえつけ、仔スズメをサッと取りあげてしまった。
調べてみると、どこにも傷はないし、骨も折れてないのだが、ぐったりして動かない。
私は料理して猫たちに食べさせることを提案したが、妻が強硬に反対するため、両掌にくるんで霊子ヒーリングを試みた。
約10分後、仔スズメの全身に力がみなぎった。そして、バルコニーから元気に飛び去っていった。
おそらく、どこにもダメージはなかったのだが、精神的ショックで一種の麻痺状態に陥っていたのだろう。霊子ヒーリングには安らぎを与える副作用もあるため、仔スズメが正常に戻る手助けとなったのかもしれない。
このように猫は、(そうしようと思えば)獲物を傷つけることなく、上手に押えつけたり、口にくわえたりすることができる。
閑話休題。
マナとマヤが一緒に箱で寝ている帰神フォトがあるが、あれは寝ているマヤをよそから運んできてそっと置いたもの。まだ自発的にそうするほどには仲良くなってない。
<2012.04.26 霜止出苗(しもやみてなえいづる)>