スライドショー9-18 <煙精42 @龍涎香> 撮影:高木一行 2012.06.23

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ライナーノーツ

高木一行

煙精16 @龍涎香 撮影:高木一行 2012.06.23

※[ ]内はルビ。

 龍涎香[りゅうぜんこう]なるものが、時に世間の話題になることがある。
 マッコウクジラの体内で造られ、吐き出され(猫の毛玉のようなものか?)、長年海上を漂流した揚げ句、浜に打ち上げられるなどして人の手にわたると、びっくりするような高値がつく。
 その香りがいいというんだが(マッコウクジラのマッコウは抹香の意)、先日、龍宮館リノベーションのための片づけ・荷物搬出を手伝いに大勢が遠方より集まってくれた際、一仕事終えた後で「香りのヒーリング饗応」として龍涎香を聴かせたら、皆一様にびっくりしたような何ともいえないような、妙な表情を浮かべていた。
 他の樹脂香ではあり得ないような、「ケモノくささ」。動物由来であることを強く感じさせる。
「しかし、何だか懐かしい感じがする」との感想を述べる者もいた。

 その後、手元にある龍涎香全部を、一気にチャコール・ディスクに投入し、かしわ手を打って超意識モードに入り、帰神撮影に取り組んだ。
 皆が、後片づけなどをしているうちに、撮影・現像・編集を超高速で済ませ最新スライドショーとして完成。
 その後、早速、観照会と相成った。
 部屋を真っ暗にして、インターネット用に情報量を落とした画像ではなく、オリジナルの劣化してない超濃密フォトを、いろんなマナを修しながら、大勢で一緒に観ていく・・・。これはかなり楽しい。

 煙(ブラウン運動する微細粒子の集合体)が綾なす超時空の宇宙へと誘われ、異次元のベヒモス(巨獣)が変幻自在に形を変えていく・・・かのごとき様に、驚愕したり、神秘に打たれたり、感・動したり・・・。

<2012.07.10 温風至[おんぷういたる]>