◎タイ産マンゴーのナンドクマイ(品種名)が大量に手に入ったので、タイスイーツの「カオニャオ・マムアン」をこしらえた。タイ語でカオニャオはもち米、マムアンはマンゴーの意。
作り方は以下の通り。ヒーリング・アーツ、龍宮道の修養者は、ヒーリング・タッチと観の目を基本として料理に臨むことを忘れずに(出来栄えがハッキリ変わる)。なお、ここで言うタッチには、舌や口腔と食べ物との触れ合いも含まれる。
<カオニャオ・マムアンのレシピ>
①ジャスミン米(タイ米)に日本のもち米を混ぜ(割合は自由)、水とココナッツミルク(缶の中身をあらかじめスプーンでよく混ぜること)を半々くらいにして炊飯器で普通に炊く。出来上がったココナッツ・ライスをよく混ぜ、器に移して粗熱をとっておく。
②残ったココナッツミルクを弱火で温めながら、ヤシ砂糖を好みの味になるまで加えてゆく。ヤシ砂糖がよく溶けたら、少し火を強めてスプーンでかき混ぜながら軽く沸騰させ、火を止める。器に移し粗熱をとる。
③冷やしたマンゴーの皮を丁寧に薄く剥き、魚と同じように三枚に下ろす(半身が2つ取れる)。
④皿にココナッツ・ライスを軽く盛り、マンゴーの半身を適当にカットして乗せ、その上からココナッツ・ソースをたっぷりかければ出来上がり。
ジャスミン米もヤシ砂糖も、今ではネット通販で簡単に取り寄せることができる。ヤシ砂糖の代わりに黒砂糖を使っても美味しいが、ヤシ砂糖をまだ使ったことがないという方は是非試してみてほしい。他のどの種類の砂糖とも違う、東南アジア情緒を喚起する上品で素朴な風味が、きっと気に入ると思う。
ヤシといえば、スリランカのヤシの花蜜も私は好きだ。キトゥルといって、紅茶に入れたりトーストに塗ったり、蜂蜜のような使い方をする。
◎生命の矜持(誇り)と共に私が今、高々と掲げるのは、<反逆の叛旗>だ。
男性原理主義的な革命や動乱ではなく、宇宙的な女性原理(女神)を至高の価値とするフェミニンで知性的な反逆の道を、ここに提唱する。
提唱とは、新たな意見や主張などを唱え、公にすること。
◎龍宮道は単なる観念論ではない。実人生のいかなる難局においても実際に「使える」のでなければ、何の意味もない。
「できている」か「できてない」か、「使える」か「使えない」か、それを判断する基準は、私の経験によれば1つしかない。
その結果がどうであれ、常に全力を尽し、悔いが一切残らない生き方ができている、・・・と、体と心の全部で感じられるか、否か・・・。
不安や恐怖、心配、煩悶、苦悩から、スッカリ解放されている。
楽である。自然である。軽々と天高く舞い上がるような軽妙さがありながら、同時に、地球の中心にまでどっしり根を張った世界樹のごとき安定感がある。
すなわち、<ヒーリング>。
そのような真人(真人間)を、教え育み、鍛えてゆくことが、龍宮道の存在理由だ。
◎高度なわざを学び、修得することの難しさは、私自身が長年に渡り骨身に染みて経験してきたことだから、よくわかっている。わかり過ぎるほどにわかっている。
いかに努力しても、無理を重ねても、ない知恵を懸命にしぼっても、どうしてもわからず、できなかった・・・からこそ、その「わからず、できない」地点と、「わかり、できる」ようになる地点との間に横たわる深淵をいかにして越えるかというテーマに、余人の追随を許さぬほどの膨大な注意をずっと払い続けてきた。
その探求の応えが、ヒーリング・アーツであり、龍宮道だ。
◎刑務所とはどんなところか、という話題が意外と好評のようだ。今後、思いつくままに綴ってゆこうと思っている。
刑務所なんて、改めて考えてみれば滅多に行ける場所じゃないんだから、せっかくそこを見聞してきた体験をしっかり活かさない手はない。
◎私が刑務所に入って最初にとまどったのは、囚人同士の会話の内容がよく理解できないことだった。
刑務所特有の言葉づかいを、以下にいくつかご紹介する。
<ムショ用語一例>
◉空気を入れる:エアを入れる、という呼び方もある。例えば同じ工場(作業場)のAという人間が気にくわない、追い出してやりたい、という時、ムショでしばしば用いられる手法の一つ。具体的には、「Aがあなたのことを悪く言っていましたよ。実にけしからん」などと喧嘩っ早そうなBに吹き込み(必ずしも事実である必要なし)、Aに対するBの敵意をひそかにかき立てることを繰り返す。遅かれ早かれ喧嘩が勃発し、ムショでは喧嘩両成敗が原則なので、AもBも懲罰を受け、工場を移されるという次第。
ただし空気を入れたことがバレると、AとBの両方を敵に回すこととなり、自分自身が絶体絶命となるので要注意。
◉ちんころ:職員に密告すること。ムショで最も嫌われる行為。
◉ユウケン:郵券と書く。郵便切手のこと。
◉高い:裁判で通常より重い判決を下されること。逆に軽い場合は、「安い」という。日々報道される様々な事件の裁判結果を予想することは、囚人たちお気に入りの話題である。
◉ヘキ:覚醒剤やアルコール中毒が進んだ人の中には、無意識のうちにいつもあごをモグモグ動かし続け、止められない者がいる。そういう状態を指して、「ヘキ(癖)が出とる」という風に使う。
ところで、刑務所の中で「ムショ」という言葉を実際に聴いたことは一度もなかった。死語なのか、あるいはテレビや映画の中だけの言葉なのか、不明。
<2021.04.12 鴻雁北(こうがんかえる)>