Healing Discourse

ヒーリング・リフレクション1 第十回 ドラゴンのいる暮らし

文:高木一行

◎リビングでくつろいでいると、コモドドラゴンを小さくしたようなのが足元をのっしのっしと元気に歩いてゆく・・・そういう非日常的光景が、我が家では日常茶飯事なので、何も知らないゲストにはよく驚かれる。オオトカゲのオットちゃんである。
 どこでも自由に歩き回り、猫用のキャットドアの使い方もちゃんと心得ている。

オットちゃん

天気が良い日の午前中は、猫が飽きて使わなくなったハンモックで日光浴。龍宮館サンルームにて(クリックすると拡大。以下同様)。 帰神撮影:高木一行

◎ドラゴンの話が出たついでに、2010年夏にインドネシアへ巡礼した際に立ち寄ったコモド島のスライドショーをご紹介する。
 ヒーリング・フォトグラフ(帰神撮影術)開眼直前に撮られた写真であり、未熟な作品であることは、どうかご容赦願いたい。

 コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)で有名なコモド島が、美しい珊瑚礁の海に囲まれており、波打ちぎわがピンク色に輝く浮世離れしたビーチまであることを、現地へ行って初めて知った。
 スケジュールが立て込んでいたため、野生のコモドドラゴンをちょっと観ただけで、そそくさとコモド島を後にしたのだが、そのままザブンと海に飛び込んでしまいたくなる衝動を、幾度押さえつけたことか。
 美しい海を目の前にしながら、みすみす立ち去らねばならないなんて、私にとって屈辱以外の何ものでもない。

オットちゃん

コモド島のピンクサンドビーチ。湾内に生息する赤いサンゴのかけらが混じって、こうなったのだそうだ。

 スライドショーとクロスオーバーした音楽は、高木美佳によるオリジナル楽曲『リーラ』。
 リーラとは、「神の戯れ」や「宇宙的な遊び」を意味するサンスクリット語だ。
「人は何のために生きるのか」とか、「自分がこの世に生をけた意味は何か」、「自分にはどのような使命があるのか」、「そもそもこの宇宙は、いかなる目的のために存在するのか」・・・・、そうした深刻な疑問を、リーラという概念は根底から笑い飛ばす。
 すべては遊び、神の遊びなのだ、と。
 もちろん、ヒーリング・ネットワーク1のウェブサイトで何度も繰り返し述べてきたように、その場限りの浮ついた「お遊び」ではなく、命がけの、真剣な「遊び」だ。
 真剣で、誠実ではある。
 が、深刻じゃない。

オットちゃん

後ろに並べられているのは、コモドドラゴンに食べられた獲物の骨。角は呑み込めないため、頭だけ食べ残すという。

オットちゃん

オオトカゲの性格は一頭一頭ずいぶん異なるが、この写真の個体(野生)はおとなしくて人によくなつきそうであると、目を観ればすぐわかる。ただし、残念ながらこのトカゲが血液凝固を阻害する毒を持っていることが21世紀に入ってから判明したので、ヒーリング・タッチによる交流は避けた方が賢明だろう。単為生殖といって、メス1頭だけで繁殖する能力まで備えている。

オットちゃん

上の写真のコモドドラゴンに遠隔ヒーリングの作用を送ってみたら、それが通じたのか、あるいは単なる偶然か、こうなった。あまり見かけないポーズだ、と現地ガイドがしきりに珍しがっていた。

◎ヒーリング・ネットワーク再興を祝ってくれているわけじゃないと思うが、最近、近所のあちこちのスーパーに私の好きな珍しい食べ物が、しょっちゅう並ぶようになった。
 先日も、タイ産マンゴーのチョークアナン種というのを初めて観かけたから早速買ってきた(写真の左から2つ目と3つ目の、ころっとした形の黄色いマンゴー)。甘味と酸味のバランスが良く、高貴と爛熟らんじゅくの絶妙な混交が熱帯アジアのけだるい風を呼び招き、胸の奥で歓びの鐘が鳴り響く。
 一緒に買ってきたマハチャノ種と共に、一人であっという間に全部平らげてしまった。

オットちゃん

◎すでにお気づきの皆さんも多いと思うが、ヒーリング・ネットワーク2のウェブサイトから、「Under construction」の表示が消えた。同時に、ヒーリング・ネットワーク1のウェブサイトからも、「調整中」の文字が完全に消え、これまで動作しなかったスライドショーやムービーが視聴可能となると共に、ウェブサイト内のすべての記事を詳細に熟読し、必要に応じ加筆修正した。旧ウェブサイトも、リニューアル・オープンである。
 今年2月22日にヒーリング・ネットワーク再興を公式に宣言してから、約2ヶ月半。今、ようやく、スタート地点に立てた、と感じている。
 共感者、共鳴者、協力者、奉賛者、なくしては、決して成し得なかったことだ。内的、外的な活動の基盤が整ったことを、今は天地神明に感謝し、皆さんと共に祝いたい。
 ・・・というわけで、セレブレーション(祭気分)は、まだまだ続く。

<2021.05.11 蚯蚓出(みみずいずる)>