◎桜が満開となるタイミングをみはからい、尾道(広島)-今治(愛媛)間を結ぶしまなみ海道沿いの島々へ、プチ巡礼に行ってきた。
かつて交易船が足繁く行き交い、村上水軍が活躍した、歴史の浪漫に彩られた魅力溢れる場所。・・・なのだが、「近きを捨てて遠きを求める」のが人の性というものなのか、瀬戸内に散らばる数百の島々(芸予諸島)に以前からずっと心惹かれつつも、これまで一度もそこを実際に訪れたことがなかった。
しまなみ海道(西瀬戸自動車道)それ自体は、ルートの大半が山の中を通っていて、島と島の間を架け渡す橋を通る時のみ、瀬戸内が多島海であることを実感できる。が、ただそれだけで、他の人はどうか知らないが、私には面白くも何ともない。最初、間違ったところへ来てしまったか、とさえ思ったほどだ。
ところが、適当な島を選んで高速道路を下りてもらい、海沿いの道をのんびり走ったり、時には山中の曲がりくねった細道に迷い込んでみたり、あれこれやっているうちに、島の魅力やそこで暮らす人々の息遣いのようなものが如実に肌で感じられるようになってきた。
浜辺にはゴミ一つ落ちておらず、海水も澄んでいて美しい。何ヶ所かで味見してみたが、南方の海と比べるとアッサリしていて透明感があった。この海で育った魚介類は当然美味に違いなく、しかも産地で食するのだから新鮮この上ない。広島在住で魚にはちょっとうるさい私だが、今回の巡礼中に味わった海鮮料理はいずれも素晴らしかった。
それでは帰神スライドショーだ。瀬戸内の島々に満ちる春の生命力を伝えるべく、プチ巡礼中に出会った様々な光景を順不同で並べた。途中、画面の縦横比が変わるが、従来の「4:3」に加え、新しく「16:9」のアスペクト比を試してみた結果なので、どうかご了承あれ。
いつも通り、PC画面の明るさが中間に設定されていることを再確認した上で、暗くした部屋で観照していただきたい。
◎宿泊した因島のホテル近くで、道路端をのんびり散歩するキジを発見。車の窓から帰神撮影した。
※今回も山口県在住の道上健太郎君が、プチ巡礼のドライバー兼案内役を務めてくれた。桜のみごろと天気に合わせいつでも出かけられるよう、あらかじめ職場と調整を行ない、待機してくれていたそうだ。末筆ながら、その無私の協力・献身に感謝の意を表したい。
<2022.04.13 鴻雁北(こうがんかえる)>