◎2023.08.11~14、盆休みを利用し第一回となる相承会を執り行なった。一般参加者は12日、13日のみだが、流心会(ヒーリング・アーツ研究会)はこれ以外に、11日は早めの夕食を済ませ夜中の1時頃まで、12日、13日は一般向け相承会終了後、夕食を手早く済ませて夜中まで、14日は遅めの昼食まで、徹底的な伝授・稽古の時間を設けたので、相当ディープな学びの場となった。
龍宮道関連の動画も撮影したから、今後『龍宮道メモ』でご紹介してゆくが、例によって公開はこの先いつのことになるかわからないため、その一部をお目にかけよう。
以下の動画は、部外者にとっては一体何をやっているのかわからないだろうが、踵を和らげ、相手との力のぶつかり合いを踵で吸収しながら、様々なわざを運用している。
フルハイビジョン画質 04分39秒
◎ちなみに上掲動画の内容(踵の和らげ)は、あくまでも休憩時間を利用しての「おまけ」「サービス」の一部であり、このたびの相承会のメインテーマは「考えることと感じることの違い」「オフ感覚(力抜きから粒子感覚へ)」「単なるオフからレット・オフへ(意識の内向)」であった。
詳述しようとすれば、それぞれについて優に一冊の書物ができあがってしまう。
例えば、「考えること」と「感じること」の違いを明確にすることの大切さは、武術に限らず様々な流派・流儀でも等しく重視されているところのものだろう。両者が具体的にどのように違うのか、それを知りたいと切実に願う者の身体感覚や意識をタッチを通じて導き、何度でも自在に切り替えて、各自が自分自身で探求し発見することを手助けするといった、話だけ聴いていると眉唾物のようなことが、ヒーリング・アーツに少しく熟達した者には現実に可能なのだ。
身体の任意の箇所を(皮膚の外側から)一生懸命感じようとしている・・これは実は、「感じている」のではなくて、「考えている」のである。「感じる」とは、その場所がそれ自身の存在感を体性感覚(広義の触覚)を通じ感じている状態だ。これに対し、「考える」時には頭(脳)に主体がある。血流により全身へ運ばれる栄養や酸素の半分が脳へ行くと言われているが、「考える」と脳へ向かう血はさらに増え、必然的に身体自身が「感じる」ために必要なエネルギーが不足することになる(感じられなくなる)。
◎相承会の食事1。
シーフードパエリア。このままでも美味しいが、一工夫して中東料理で良く使われるザータルというハーブミックスを振りかけてみたら、エキゾティックな味に変貌した。
◎相承会の食事2。
先般の銚子川巡礼の際、尾鷲の道の駅でゲットしてきたマグロ漁師飯の素で炊き込みご飯を作ってみた。写真左奥は、尾鷲のマグロ佃煮。
両者ともシンプルだが、奥深い味わいだ。
◎イタリアから夏トリュフが届いた。相承会で龍宮館に滞在した者たちにも、ゆで卵に山ほど振りかけて贅沢にたっぷり試食させたが、「これのどこがいいのか、よくわからない」と首を傾げるかと思いきや、皆喜んで食べていたから、感覚を開く訓練により味覚も洗練されてきているのであろう。
◎パキスタン・マンゴーのチョウサ種。ミルキーで濃厚な甘さがたまらない。相承会参加者にも大好評だった。
◎今年はライチのいろんな新品種を楽しんだ。写真は中国産の種無しライチ(フレッシュ)。種無しといっても写真の通り、矮化した小さな種の名残はあるのだが、それにしても1個あたりの可食部が多く、爽やかな甘さが楽しい。
◎こちらは宮﨑産のフレッシュ・ライチ。やや水で薄めたような味が少々残念である。
◎フォーモサ種の自然交配実生より育成したという特別なプラム。これまでいろんなプラムをあれこれ試してみたが、美味いと思ったことが一度もない。が、このプラムは濃厚な甘さといい、妖艶といっていいような香りといい、他種のプラムとはまったくの別物である。高級フルーツ店では1玉千円の値段がつく超レア品とのこと。
◎夏は岩牡蠣でオイスターバー(各種食べ比べ)が楽しい。写真向かって左が大分産、右は徳島産。それぞれ塩味も味わいも香りもかなり異なる。
◎ラズベリームース。泡立てた生クリームに冷凍のラズベリーを加えてペースト状にし、黒砂糖と湯に溶かしたゼラチンを加えて冷蔵庫で冷やせば出来上がり。ハンドミキサーで冷凍ラズベリーをペーストにする際、少し粒が残る程度にしておけば食感や味わいに変化がつく。ラズベリーの酸味を生クリームが優しく包み込み、黒砂糖のコクが濃厚で複雑な味の奥行きを生む。
◎フレッシュ・ドリアン、猫山王(完熟)。本シリーズをリフレクション1から丁寧に読み込んでくださっている読者諸氏には、もはや説明不要であろう(呵々大笑)。
<2023.08.21 蒙霧升降(ふかききりまとう)>