Healing Discourse

ヒーリング・リフレクション3 第二十九回 四方の波と天地の波

◎前回述べたように、第一回相承会では通常の伝授とは別に、流心会(ヒーリング・アーツ研究会)を対象に深い内容を取り扱う場を設けた。それで何か新しいこと・面白いことが起こるかもしれないなどとはまったく期待してなかったが、「その甲斐」というのはやはりあるもので、最終日にあれこれ教え、共に稽古していた時、突如として、新たな展開が龍宮道に起きたのである。
 それは従来のような波動を水平方向へと応用してゆく「四方の波」に対し、「天地の波」ともいうべき、波動運用の新しい方向性だ。
 この視点を通じ、ずっと昔に少し型を習っただけの形意拳の「意味」を、自然に洞察できるようになった。かつて意味不明であったものが、何も考えずとも自然にわざとして使えるから面白い(これが形意拳の本当の使い方である、などと傲岸不遜な言辞を弄するつもりは毛頭ない。あくまでも部外者・門外漢として、修業の参考にさせていただいているだけである)。
 ちなみに形意拳とは、中国武術の一派で、太極拳、八卦掌と並び内家拳と称されることもある。内家拳、外家拳という分類には意味がない、とする説もあるが、龍宮道は明らかに「内家(身体の内面性を重視する)」なので、個人的には内家・外家という分け方もあっていいと思っている。

動画 『四方の波と天地の波』 撮影:2023.08.14 於:天行院

フルハイビジョン画質 06分20秒

◎夏の風物詩、龍宮館タイ料理フェスティバル。ヤムウンセン。

ヤムウンセン

 エビと豚ひき肉、春雨のスパイシーなサラダ。タイ料理の中で特に日本人に人気があるそうだ。上に乗っているのはパクチーのスプラウト。

◎沖縄から恒例の金蜜マンゴーが届いた。糖度20度以上のとろけるような甘さは、「金蜜」の名にふさわしい。ちなみに沖縄言葉ウチナーグチで金(黄金)を「くがに」というが、万葉集に収められた山上憶良やまのうえのおくらの子らを思う有名な歌、「しろがねくがねも玉も なにせむに まされる宝 子にしかめやも」を思い起こせば、日本(大和)の古い言葉が沖縄には多く残されているという説にも得心がゆく。

金蜜マンゴー

◎こちらも恒例、奄美から届いた島バナナ。風通しのよいところに吊るしておくと、写真のように追熟し食べごろとなる。

島バナナ

◎福岡だけで栽培されているというイチジクの新品種『とよみつ姫』。中のプチプチしたところ(イチジクの花)だけでなく、その外側の白い部分も甘い。皮ごと食べられる。

とよみつ姫

◎私の誕生日を記念して、昨日もドリアン、本日もドリアンのフレッシュ・ドリアン攻勢。猫山王の完熟がやや過ぎて発酵が始まったのか、炭酸飲料みたいな刺激とビターな苦味が鮮烈である。

ドリアン

◎メキシコより届いたフレッシュ・ランブータン。マレーシア原産の果物だが、毛むくじゃらの外皮を割ると、中から甘いジューシーな果肉が顔をのぞかせる。ランブー(rambut)はマレーシア語で「毛」「髪」を意味し、ライチや龍眼と同じムクロジ科の果物である。

ランブータン

◎シータは賢くて肝の据わった美猫だったが、と同時に快活で面白く楽しい猫でもあり、こんな奇妙な格好で熟睡したりするから、雌猫であるにも関わらず、時折「シー吉(きち)」と呼ばれることもあった。

シータ

 その伴侶ラ・ムーは、お気づきの方もいらっしゃると思うが、シャム猫である。元々、シャム(タイ)王宮で由緒正しき門外不出の秘猫として大切にされていたという。
 マレーシア生まれのシータとシャム猫のラ・ムーはドリアンが大好物で、人間がドリアンを食べる時は必ずそばにいて一緒に楽しんでいた。ところが他の猫たち(日本猫)はまったく無関心、というより食べ物としてドリアンを認知してないようだった。

ラ・ムー

 広島に越して来た頃はシータとラ・ムーのふたりだけだったものが、間もなく写真のような状況となり始めた。

猫
猫
猫

 これらの猫たちの物語を、今後折りに触れ、少しずつ物語ってゆこうと思っている。

<2023.08.30 天地始粛(てんちはじめてさむし)>