Healing Discourse

ボニン・ブルー 小笠原巡礼:2013 第1部 プロローグ

[ ]内はルビ。

 小笠原へ、妻の美佳と共に、巡礼してきた。
 小笠原でしか観[み]られないという海の色、ボニン・ブルーを求めて。
 その、ボニン・ブルーに彩られた場所で、生命[いのち]の法について学ぶために。

 東京都心から南へ約1千キロメートル。
 6日に1便しか通わぬ大型定期船に揺られ、揺さぶられ続けて25時間半。小笠原、父島の二見[ふたみ]港に到着する。
 街路樹のホウオウボクが真っ赤に咲き誇り、ハイビスカスやオオゴチョウ、プルメリアなどの熱帯植物が鮮やかに咲き競う。「ここ」もまた、東京都であると思うと、一種奇異の感に打たれざるを得ない。

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 サブトロピカル・トーキョー。小笠原の海の色は、本当によその場所と違うのか?
<帰神フォト&帰神ミュージック>スライドショーを通じ、あなたご自身の目で確かめていただきたい。

 今回、1つ1つのスライドショーに、妻が即興制作した音楽をクロスオーバーするという新趣向を試みた。
 この第1部のスライドショーのための音楽については、ある日、朝食を終えた後、3時間ほど音楽アトリエにこもっていたと思ったら、「もうできた」とのこと。「昼メシ前」といったところか。
 お聴きいただければわかるが、短時間に仕上げたとはとても思えぬ完成度の高さだ。
 これまでは、制作した各曲に心ゆくまで時間をかけ過ぎてしまい、かえって常人の理解の及ばぬ高みへと昇り過ぎていたのではあるまいか?