Healing Discourse

ボニン・ブルー 小笠原巡礼:2013 第6部 光の神殿

 同宿となった中年女性たちのグループはダイビングを目的として小笠原を訪れたそうだが、「魚が少ない」と妻に盛んにこぼしていたそうだ。
 沖縄などの色とりどりの熱帯魚が珊瑚礁に戯れる風景を期待して小笠原にやってきた人は、いささか拍子抜けすると共に、がっかりするかもしれない
 小笠原の海は、<挑[いどみ]>の海だ。

 1度も大陸と陸続きになったことがない、開拓者たちの厳しい世界。

 だが、そんな荒々しい小笠原においても、多くの熱帯魚が群れ集[つど]う華やかなシーンと出会える場所が、少しだが、ある。

 海面から差し込む光条が光の神殿を構築し、小笠原や八丈島、三宅島でしか見られないユウゼンを始めとする、いろんなトロピカル・フィッシュたちが忙しげに往き来する。

ユウゼンのペア(クリックすると拡大)

 それではスライドショーだ。小笠原特有の海の質を感じていただきたい。

 のんびり昼寝するサメは、漁船やレジャーボートが行き交う桟橋の、水深50センチほどの場所で帰神撮影したもの。
 This is 小笠原!