Healing Discourse

ヒーリング随感3 第18回 観音台町内会2区12班の皆様

[ ]内はルビ

・最近、近所の各戸に配った手紙。

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 ご近所に住んでおります、高木一行[たかき・かずゆき]と申します。

 観音台町内会役員の方々が、最近、何度も拙宅に足をお運びくださいました。
 どうも、双方の発言が当初まったくかみ合わなかったのですが、先日ついに、長時間話し合った末、驚くべき事実が判明いたしました。
 何と、何も「事情」をご存知ないまま、誰からも知らされることのないまま、私どもが町内会の役職等を身勝手にも放棄し続けていると「誤解」なさっていらっしゃる方々が、・・・・どうやらこの近隣には、少なくないらしい。

 まさか、そんなことがあり得るはずはないと、こちらではスッカリ信じ込んでおりましたから、観音台町内会より「脱退(≒追放)」して久しい私どもに対し、なぜ「班長」だの「町内会」だの「幹事」だのと、執拗にあれこれ求められるのか、自らの魂をかけ真実であることを誓いますが、本当に最初のうち、私はまったく理解できなかったのです。
 そして、あちら様も、まさか私が町内会にそもそも属してない人間であるなど夢想だにしてらっしゃらぬから(後述する理由にて、私の名前と住所は町内会名簿に形式上、載っております)、それはお互いの話がいつまで経ってもかみ合わないのも当然というものです。

 約10年前に起きた出来事(不祥事?)の状況及び町内会脱退に至った経緯につき簡単にご説明申し上げたところ、「実は、お宅だけが役職をパスするのはあまりにも不公平かつ身勝手と憤る声がある。それが、大変な誤解と行き違いによるものであったことがハッキリわかったが、これは私たちではとても伝え切れない大変なことなので、是非ご自身の言葉でご説明願いたい」ということに相成り、今こうしてこの文章をしたためている次第であります。

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 取り急ぎ、事態推移の概要のみ申し述べることにいたします。個人攻撃が目的ではありませんから、具体的人名等も伏せさせていただきます。「事情」をご理解いただくには、それで充分と信じます。

 私は、同封の近著に記しました通り(申し遅れましたが私は執筆家でもあり、学習研究社等より数冊の本を上梓しております)、ヒーリング・アーツなる新しい<道>を、新たに提唱しようとしている者です。
 それは、一言でいえば、私たちが生きること(ライフ)そのものを美化していこうとする新しい芸術の試みであるといえるでしょう。
 人の生命をより美しく輝かせるための叡知とわざを、私と友人たちは研究し、実践し、その過程で得られた有益な情報を、インターネットを通じ、広く世界へ向け発信し始めたところです。
 医師、セラピスト、整体師、エステティシャンなど、様々な方面の第一線でご活躍中の方々の中にも、ヒーリング・アーツに深い関心を示し、自ら学ばれている人たちが何人もいらっしゃいます。
 ヒーリング・アーツは雑誌等にもしばしば取り上げられてきました。

 例えば、老化は私たちの体のどこがどうなって起こり、そのプロセスを緩和、停止、あるいは逆転させるためにはいかにすればよいか、など。
 単なる健康法にとどまらない、生きることを芸術化するための叡知として(美しく歳をとることもまた、一種の芸術ではないでしょうか?)、私たちはヒーリング・アーツの研究に取り組んでおります。このヒーリング・アーツにつきましては、前述の通りインターネットでも情報発信しておりますので、お暇な折りにでもご笑覧いただければ幸いです。

 http://www.healing-network.com/

 拙著によっても、あるいは上記ウェブサイトをご覧になれば、ヒーリング・アーツとはあくまで芸術の一形態であり、特定の信仰あるいは宗教団体等とは一切無関係であることがおわかりいただけると思います。
 ところが、一体どういう勘違い・筋違いによるものか、どうやら我々をカルト教団のごとくにみなして疎んじる人々が、当時この町内(会)にはいらっしゃったらしい。
 あの頃、私たちは東観音台の集会所をヒーリング・アーツ指導・研修の場として使っておりましたが、最も厳粛なるべき教導会の真っ最中、いきなり当時の町内会長が(空元気を出すため少しばかりキコシメされたか真っ赤な顔で)無断で、突然、ずかずか会場内に踏み込んでこられ、今は大切な伝授の場ですから終了後いくらでも時間を作ってお話を伺いますと何度申し上げても一切聴く耳持たれず、周辺住民からうるさいと苦情が出ている、あんたたちがうるさく暴れ回るから畳がすり切れる、使用料を払わず夜間荷物を会場に置きっぱなしにするのはけしからぬ、その分を精算せよ(まあ、これはその通りではあるが、しかし、同じ町内会のご近所同士、そこまで堅苦しいことをおっしゃらずとも・・。これはもちろん、後日きちんと「精算」いたしました)、などなど、日本各地から集っている人々の前で、観音台の恥を全国に向け、晒されること晒されること。
 その後、活動内容を監視(強制見学)されもし、その際たまたま使っていたコピー文書(研究用の、昭和初期に消滅したある宗教団体に関する資料。内容をよく調べもせず、私たちが<宗教>との見方を決定づけた模様)の提出を、「町内会における検討材料」として要求されもしました。
 今思い起こしてみると、あれはちょっとやりすぎだったのではないか。贈呈の単行本中に記した「魔女狩り」が、またしても、ここ観音台を舞台として、起こってしまったのです。

 乾坤に孤筇[こきょう]を卓[た]つる地なけれども
 喜び得たり、人、空にして法もまた空なるを
 珍重す大元三尺の剣
 電光影裡、春風を斬る

 その町内会長と、後日個人的にお話しした際には、驚いたことに打って変わって別人のように穏やかに振る舞われ、実は自分は、あなた方が集会所を使用している間30分くらい、密かにすぐそばでじっと聞き耳を立てていたことがある。私自身はまったくうるさいとは感じなかった。しかし、あなた方のことを敵視し、うるさい、追い出せと強硬に求めてくる人たちがいて、私も板挟みになって苦悩している、とのことでした。
 実はそれ以前から様々な嫌がらせ的行為もあり、私どもも「限界」を感じ始めていた折から、私はその場で、集会所の使用を断念することを申し出ました。東観音台の集会所を建てるための資金として、この団地に引っ越してきた際かなりの額を負担した(強制的にさせられた)にも関わらず、あるいは集会所を追い出されれば直ちに、人生がかかった「仕事[ワーク]」に支障が出るであろうにも関わらず(こう申し上げても相手は完全に無関心)、もう2度と使わないし、ゆえに周辺住民にご迷惑をおかけすることも2度とないであろうことを、町内会長ご本人に・ハッキリお伝えしました。
 そして、町内会に対し断固たる抗議の意を示すため、町内会から脱退する旨も、同時にお伝えしました。
「わかった、わかった」とはおっしゃっていましたが、その態度・姿勢を拝見するに、私たちが集会所をもう使わない(使えない)という一事のみが、どうやら唯一の関心事とお観(見)受けしました。
 が、(町内会の代表として)すべて了解した。役員会(といったような名称だったと思います)にも伝えておく、とのご返事は確かにいただきました(その際、妻も隣におりました)。
 ちなみに、私はこの方を今になって糾弾しようとか、そういう険悪な意図を持っておるものでは一切ないことを、ここに明記させてください。
 私はただ、町内会役員の方々から求められた「事情説明」を、(当時の関係者で現在もご存命の方もいらっしゃるでしょうから、できるだけ穏便に)書き記しているだけです。

 その直後、「次はお宅が副班長」とのお話が町内会担当者の方よりあり、ちょうど良い機会なので、集会所追放(≒使用放棄せざるを得ない状況に追い込まれたこと)のいきさつを改めてご説明し(相手はまったくご存知なかったので)、町内会からの脱退を正式に申し出ました。
 その後、脱退というのでは人聞きも悪いし、他の脱退者が続くおそれもある、ついては名簿上はそのまま町内会会員ということにしておいてくれまいか、役職等はすべて免除するので、ということになり、快く承諾し、今日に至った次第です。

 上記の事情が、全然皆さんの元に伝わってなかった・・・・。私どももびっくり仰天です。
 それは、何も知らされてなければ、「なぜあいつだけが」「許せん」という気持ちになるのも、わからなくは、ない。
 私は一切気にしておりませんが。
 上記、集会所(≒)追放の件も含め、観音台の隣人たちに対し、一切、何らも、私どもは恨みもつらみも憎しみも、抱[いだ]くものではないことを、ここに特に明記させていただきます。
 すべては、誤解・行き違いが生んだことだ。
 それに、観音台団地の(ごく一部の人々による、誤解に基づく)「迫害」に同情した全国の友人・知人たちの応援・支援により、自分たちのプライベート道場を自宅隣に建てることが・・・何と皆さん、あっという間にできてしまったのですから、まさに人生万事塞翁が馬、迫害者の方々どうもありがとう!と、1人1人に抱きついてキスして回りたいくらいだ。
 冗談はさておき、「あなたたちがやっていることは、世のため人のために本当に必要で役立つことだ」と、本気で真剣・真摯に、私たちを声援・支援してくださる方々が、日本国中にいらっしゃる。実にありがたいことです。
 私は日夕[にっせき]、四方[よも]への礼拝を欠かしません。

 私と妻は、約十年前に町内会との間で合意に達した通り、観音台町内会という組織とは、今後も一切関わりを持ちません。
 前述の通り、人は一切憎みません。が、観音台町内会より受けた不当な社会的暴力に対し(あるいはそれが、ごく一部の者による越権行為[やりすぎ]であったとしても)、その町内会に決して属さぬとの確乎とした意思表示と行動を通じ、アバンギャルド芸術家として、断固として、「否[ノン]!!」を唱え続けていく所存です。
 しかし、観音台という土地に物質的生活の基盤を置く者として、町内会へ敬意を表し、町内会費も(寄付として)お収めしますし、地区の清掃活動などにも(時間・場所をずらすなどしてあくまで自主的に)参加します。土石流危険地帯で我々は生活しておるわけですから(皆さん、この場所はずっと昔からそうであったことを、引っ越しされる前からご存知でしたか? 私はまったく知りませんでした)、いざという時の情報伝達のための電話連絡網にも、喜んで協力いたします。回覧板も、回しましょう。
 そのようにお約束し、今日[こんにち]までずっとそれを守ってまいりました。
 私どもは、世間にあって世間を超越する、老荘の思想にも通ずる生を、楽しげに、軽やかに、流れるように、生きております。

 私どもの地道な活動は、幸い多くの人々の注目するところとなりつつあり、つい先日も、妻が某有名健康雑誌から長時間の電話取材を受けたばかりです。
 誰でもできて効果の高い健康法を、観音台住民の皆さんと(町内会員としてではなく、人間同士のお付き合いとして)完全無償にて分かち合う用意が、私たちにはあります。
 健康問題に真剣な関心をお持ちの方、人の心と体に秘められた神秘に関心がおありの方、人生に活を入れたい方、常に元気・爽快でいたい方、イザという時本当に使える護身術を習いたい、・・・・そんな方々がいらっしゃれば、ヒーリング・アーツ体験・修得・実践のための場として、私どものプライベート道場を喜んで提供いたします。
 いつでも、ご遠慮なく、お声をおかけください。

高木一行・美佳、マナ、スピカ、マヤ

<2011.11.18 金盞香(きんせんかさく)>