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高木一行
『ヒーリング随感4』第24回の原稿を一気に書き上げ、ワークステーションへ電子メールで送付してから、数時間ほどヒーリング・アーツで全身あちこち調律し(最近は特に骨盤の研究に熱中している)、夜の庭の帰神撮影に臨んだ。
レフュージ生活を送っている天行院(プライベート道場)の玄関から一歩外へ出ると、深更の夜気が思いがけず冷たいことに驚く。秋がすでに深く深く浸透しつつある。
姿勢を極め、観の目となってヒーリング・アーツ・モードへとシフトする。そして、玄関前に置いてあるティティムルの鉢植えに目をやると・・・・おお、これはどうしたことだ。ティティムルの若葉たちが、ぼうっと蛍光色を帯びたように輝き、やさしげに虹色に揺らぎながら、生命[いのち]の踊りを柔らかに踊っているではないか(作品01と10。実物はもっと遥かに精妙だが、デジタル一眼レフカメラのハイエンド機をもってしても現時点ではこれが限界)。
これがいわゆる、植物の精・・・・?
霧雨が結んだクリスタルのような雫を葉にいっぱいまとったチャクルーナ草、パラオ原産の名も知らぬ木、それぞれの形の裡にある固有の生命力が、・・・・姿勢を極め観の目を使えば・・・・・形を透かして観えてくる。
外灯の明りを頼りに帰神撮影したのでピントさえ合ってない作品も少なくないが、植物の形の裡にこもる生命のエッセンス(マナ)の質のいくばくかを、(うすぼんやりと)とらえ得たと感ずる。
天行院前を守護するシーサーも、夜はまるで別人のごとし(作品11)。
<2012.09.12 鶺鴒鳴(せきれいなく)>