<久高島巡礼:2013 其の三> 帰神撮影:高木一行 2013.04.11

01

02

03

04

05

06

07

08

09

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

31

32

33

34

35

36

37

38

39

40

41

42

43

44

ライナーノーツ

高木一行

久高島巡礼:2013 其の三 帰神撮影:高木一行 2013.04.11

 作品01~10 イシキ浜を後にし、海へと通じるいくつかの小径を通り過ぎながら、島の北端にあるカベール浜を目指す。
 作品11~21 左右に神木[しんぼく]であるクバ(ヤシの一種)が密生する参道にて帰神撮影。一説によれば、これらのクバに龍宮神が宿るともいう。
 作品15から16の移り変わり(実際には2舞で1つの作品)に、特にご注意いただきたい。神木クバの葉の裡より、輝き脈動する超越的波紋が、うわっと広がり迫ってくる様が写し撮られている。
 もちろん、特殊効果などの人為的な細工など一切加えてない。ただ、何も考えず身体が超意識的に斬り撮っていった作品を、順番通りに連続させただけ——。
 作品22 クバの参道の終点に近づくと、北の海が茂みの向こうに姿を現わした。
 作品23~28 うっそうと茂る草木をかき分け、海岸へと至る細い道を下る。
 作品26,29,31,39,44 巫女たちが龍宮神に祈る神事が執り行なわれるという海岸の岩場。

 北風が吹きつけるカベール浜は、荒涼とした半砂漠の原野のごとき趣をたたえている。枯れて潮風に吹きさらされ、白くなった植物たちと絡み合うようにしながら、新たな葉や枝が鮮烈に吹き出し、冷たい風にじっと耐えている。

 詳しくは、ディスコース『久高島巡礼:2013』第4回にて。

<2013.04.23 葭始生[あしはじめてしょうず]>