Healing Discourse

ヒーリング・リフレクション3 第十八回 世界の目覚め

◎午前4時頃、ホトトギスの鳴き声を耳にした気がして、執筆の手を休めベランダへ出てみた。正座・合掌して意識を宇宙大に拓き、全世界へと調和ヒーリングの祈りを捧げつつ、そのまま瞑想に入る。
 間もなく山の方角からリズミカルにホッ・・ホッ・・ホッ・・と力強く鳴く声が聴こえてきた。このあたりでは珍しいフクロウだ。耳を澄ますと、遠くの水田でカエルたちが盛んに鳴き交わしている。
 それ以外は・・・とても静かだ。ひんやりした冷気が肌を心地よく撫でる。
 正座したまま腰腹ようふくの姿勢を軽くめ、腰腹間に球状の緊張を充実させる・・・と、みぞおちから上が一刀のもとに斬って捨てたように空っぽ(虚)となり、無念無想の恍惚境が忽然こつねんと拓かれた。あれこれ考えないよう努力しているのではない。脳の思考機能が待機的な白紙状態へと勝手にシフトし、考えようとしても考えることができなくなるのだ。否、考えようという考えすら、思い浮かばない。
 暫時ざんじの後、腰腹同量の力をレット・オフで静かにほどき、身体内より自ずから湧き溢れてくる自動調律運動にスッカリ委ねきってしまう。『龍宮道メモ』第四回の動画11でご紹介した「脇のABを意識化」する修法が自発してきて、それをさらにあれこれ応用しながら楽しんでいるうち、肩周りや首などがここ何年も味わったことがないほど<楽>になってきた。
 いくら正座し続けても、どこにも障らない。瞑想も自ずから深まって、もはや「我」と「宇宙(世界)」との区別はつけ難いほどだ。今、私が現に味わいつつあるこの途方もない底なしの気持ちよさは、私の体や心が感じているものなのか、それとも宇宙の悦楽が映ってきているのか。
 そして・・・ツバメの澄んだ鳴き声が唐突にひと声、辺りに響き渡って、目を開けた。
 どれくらいの時が経っていたのだろう。みあげれば上空はいつのまにか薄明るくなり始めており、黒っぽい雲の隙間から白に近い薄水色が透けて観える。フクロウもカエルたちも、とうに寝床へ引き上げていったようだ。
 世界が、間もなく目覚めようとしている。

◎広島三大祭りの一つ、「とうかさん(稲荷さん)」に行ってきた。4年ぶりの開催だという。

とうかさん

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 広島市街地の八丁堀から平和大通りを貫く約300メートルの中央通りが歩行者天国となり、通りの両サイドにいろんな屋台が賑々にぎにぎしくズラリと並んで、大勢の人々が楽しげにさざめきながら行き交う。
 昨年秋、「このままでは人類全体の生命力が枯渇して回復不能となりかねないので、海外の聖地へ巡礼して反転を図る」と『ヒーリング・リフレクション2』で宣言し、勇躍モルディヴへと旅立った(『生命いのちの旋舞』)。
 それが効いたのかどうか知らぬが、いつまでたっても出口が見えなかったコロナ騒動もいつのまにか影を潜め、かつての賑わいが世界に戻りつつあることを、読者諸氏も肌で感じていることだろう。

◎台湾からフレッシュライチが届く季節となった。写真は玉荷包種。

ライチ

 同じ品種のライチでも、例えば台湾と沖縄で栽培したものは見た目も味もかなり違う。台湾産は爽やかに甘くて、と同時に成熟した落ち着きがある。沖縄のものはこれまで何度か試したことがあるが、どれも水で少し薄めたような不完全・不充分な味と香りだった。

◎「今年はマンゴーの当たり年」との直感はやはり正しかったらしく、今度はタイ産マンゴーのマハチャノ種が手に入った。先日ご紹介したナンドクマイとは、外形も違うが、味も香りも食感も異なる。華々しいイメージのナンドクマイと比べ、マハチャノはもっと奥ゆかしい感じなのだが、強く自己主張することなく包み込むような、甘みとシトラス香が混じったような独特の味わいが魅力的だ。

マハチャノ

◎インド産のアルフォンソ・マンゴーも届いた! ・・のだが、インド産マンゴーを食べるたびに感じることだが、日本へ輸出するために必要な各種処理が杜撰ずさんで、現地で食べるマンゴー本来の味がかなり損なわれているのではあるまいか?
 アルフォンソ・マンゴーといえば、700種以上もあるといわれるインド・マンゴーの最高峰とされる有名な品種だ。が、いかんせん、酸っぱ過ぎたり硬過ぎて食べられない部分があちこちあったりする。甘さが足りないマンゴーピューレみたいな味だ(市販のマンゴーピューレの大半はアルフォンソ種が原料)。
 尊敬するインドの神秘家OSHO(1931~1990)も大のマンゴー好きだったらしいが、インド・マンゴーの真髄を味わうためには、インドへ出かけるしかないのかもしれない。

アルフォンソ・マンゴー

◎上物のダークチェリーをいただいた。口に入れるとちょっとした圧迫感を覚えるほどの大粒で、食感も味わいも申し分なし。

ダークチェリー

◎鮎鮨(鮎のなれ鮨)。鮒鮨と似ているが、鮎の香りが独自の味わいを醸し出している。

鮎鮨

◎千葉からは特大のビワが届いた。皮を剥くとたちまち果肉から果汁がにじみ出てきてポタポタ落ちる。爽やかに甘いジューシーな味わいは、まさに季節の恵みだ。

ビワ

◎第10回龍宮会を執り行なうこととなった(6月9~11日)。最後の龍宮会となるが、第10回というのはちょうど区切りがいい。
 一般公開のヒーリング・アーツ伝授会もそろそろ再開しようと考えているので、楽しみに待ってくださっている皆さんは、今少しのご辛抱を願いたい。

◎高木シータのごろごろサウンド。猫のごろごろ音には、痛みをやわらげ、精神を鎮め、骨折の治癒を促進するなど、様々なヒーリング効果があることが科学的にも証明されているが、確かに効くのである。

高木シータ

<2023.06.08 蟷螂生(かまきりしょうず)>