ロックアイランドの海中風景を、妻と私のスライドショー2本立てでご紹介していこう。
海中で帰神フォトを撮る際には当然息を止めているわけだが、面白いことに、陸上で撮る際にもまったく息が止まるのだ。全然気づかないうちに自然に止まっている。
シュノーケリングで海中帰神撮影を執り行なうのは、命のギリギリのところで勝負する感覚に、比較的近いといえるかもしれない。死をかなり間近に感じたことが、今回も幾度かあった。
それゆえに、一層、命が燃え上がる。
<樂[ウンギラルングゥッ]!!>
魚やサンゴだけでなく、それらを囲い充たす空間にも、注意を向けてみよう。
そこは、水(海水)で満たされている。
その、水の質感までが、帰神フォトを観の目で観れば、波紋情報として伝わってくる。
その水(海)の質は、パラオと前回の巡礼地・エルニドとでは、まったくといっていいほど違う。
沖縄の西表島、石垣島、与那国島、久高島、宮古島、阿嘉島、渡嘉敷島、慶留間島・・・皆、違っていた。与論島とか、奄美大島、徳之島と、少し北上すれば、またガラリと変わる。
そうした、元来、海と島を旅しながら自らの肌身で触れ合って感じ取るしかない体験・体得のエッセンスを、観の目を使えば、帰神フォトを通じて得ることができる。そこが、ヒーリング・フォトグラフのすごいところだ。
私たちは帰神フォトを、単なる一過性の写真作品としてではなく、様々なヒーリング体験を人々と分かち合うための媒体として、このように一般公開している。
それがひいては、社会、世界、地球のヒーリングへとつながっていくと信じて。
だから、それぞれのスライドショーは、1度観たらそれで終わりという浅薄なものではない。
何度でも繰り返し観て、そのたびごとにさらに新たにマナ体験のバージョンアップができる<すぐれもの>だ。
次のスライドショーで、これを練修するといい。
クラゲ湖のスライドショーで、観ながら体を前後させるトレーニング法をご紹介したが、今度はあれを左右にも応用する。
前後や左右に、「目(眼球とその周辺)」を意識しながら身体を揺らす。いろんな角度からのぞき込むようにしながら・・・。そして、そのまま揺れが静かになるがままに任せつつ、ただ観ていく。
すると、魚と魚の間の空間が、超リアルに感じられ始める。
時折、かしわ手を打つことを忘れずに。
小魚たちが、ざんぶりざぶりと波に揺られ、返され、持ち上げられ、流される、その波紋空間にて、何と見事に、整然と、複雑な命の模様[パターン]が描き織りなされることよ!
ユラリとあなたの中身が揺さぶられ、流体化し、心が涼やかとなる。
あなたは、パラオの海と共鳴し始めたのだ。
あなたは、全心身を通じ、パラオの海のある「質」と共感していた。
その質を一言で表現するならば、「禊[みそぎ]」と呼ぶのが最もふさわしいと私は感じる。皆さんもおそらく同意見と思う。
然[しか]り、パラオの海は禊の海だ。
浄化の場。人がゆるされ、ほどかれるところ。
もっといやされたい方、さらに透明になりたい・クリアーになりたいとお感じの方は、もう一つスライドショーをどうぞ。
両手を上げ、あるいは下げ、ぶるんぶるるんと自由に細かく柔らかく振るわせる。いわゆる「手ほどき」。
これを、観ることへ応用し、観ながら手ほどきしていく。
時折、手ほどきをオフでやめ、静かに観る。
それからまた、観ながら振っていく。いろんな方向へ自由に。
観るという行為そのものを、観るものも観られるものも区別せず、すべて揺さぶり、ほどいていく。
いろんな方向から一斉にこちらをみつめ返してくる魚たちの視線を、同時に受け容れながら。
どんどん浄化され、晴れやかに朗らかに軽やかになるべし。
パラオの海の波紋マジックによって。
<2011.08.12 涼風至>
※2011年度 海の巡礼シリーズ:関連リンク
◎Healing Photograph Gallery1『エルニド巡礼記 @フィリピン』/『パラオ巡礼:2011』/『ボルネオ巡礼:2011』
◎Healing Photograph Article『エルニド巡礼記・余話』
◎ヒーリング・ディスコース『レインボーズ・エンド パラオ巡礼:2011』/『ヒーリング随感3』第3回、第6回、第8回/『ヒーリング随感4』第21回
◎ヒーリング・ダイアリー『ヒーリング・ダイアリー4』