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高木一行
作品01は龍宮館玄関。これまで玄関前を塞ぐように突き立っていた目障りな電柱には、ドアの幅分、ちょっとだけ横へ移動してもらった。ちょっとした思いつきで、「これ(電柱)が、もう少し横へどくといいんだが」と口にした結果として、近所を巻き込んで(真夏の真昼の)数時間停電となる大がかりな工事となってしまった。
相当な出費を覚悟したが、終わってみたらタダでいいという。えっ、そんな。こちらの都合で、本来できないというものを無理を言って動かしていただいたんだから払うべきものはお支払いします、と私がいくら言い張っても頑として誰も受け容れようとしない。
詳しいことは結局わからずじまいだが、どうやら例の「町内会事件」(随感3第18回、21回参照)とも無関係ではないらしい。もしそうとすれば、非常にスマートな謝罪の意の表わし方といえる。
作品33、34は、階段の壁にかけられたパラオのストーリー・ボード。パラオ神話が時空連続的に彫り込まれている。昨年のパラオ巡礼中に入手。
このストーリー・ボードを発案して実際の造り方をパラオの人々に指導したのは、日本人・土方久功[ひじかたひさかつ](1900~1977)といわれている。