スライドショー3-24 <マヤ Day 6> その2 猫ちち 撮影:高木一行 2011.10.08

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ライナーノーツ

高木一行

マヤ Day6 その2 猫ちち 撮影:高木一行 2011.10.08

 人の指をしきりに吸いたがるマヤ。
 試しに妻が、自分の乳首をマヤの顔に近づけてみたら、迷わず口に含み、チュウチュウ音をたてて吸い始めた。
 その横からスポイトでミルクを与えてみたが、どうやら「飲む」ことではなく、「吸う」ことの方に全関心が集中している模様。

 30分もそうしていたろうか、やがて、妻の乳房をいとおしそうに抱えていたマヤの手の力がスッカリ抜け切ってだらりと下に垂れ、乳首をくわえたままの態勢で気持ち良さそうに眠り込んでしまった。
 眠りが深まり、乳首が口から外れかかると、ハッと目を覚ましあわててくわえ直す。
 妻の『ヒーリング・ダイアリー』第7回や『ヒーリング・ポッドキャスト』もご参照いただきたい。

 ディスコースの『ヒーリング随感第22回23回で説いた<アルテミス修法>は、赤ん坊と同じやり方で自分の指を吸うことで(成人はよく練修しないとできない)口から肛門までの管(消化管)を締めることが基本となっている。上記随感の記事中では、親指を使う方法を解説したが、当然ながら、どの指でやってもいい。否、やるべきだ。
 すべての指において、消化管の締まり方がそれぞれ異なることがおわかりだろう。この現象は、東洋医学の経絡とも密接な関わりがある。
 ちなみに、吸う際には、自分の方へ引き込むコマンドを加えないこと。つまり、唇で作る輪より後ろ(口の中)へと、指を引き込もうとしないように。
 ただ、唇の輪の内側のみを、意識する。
 これは、最初のうちちょっと難しいかもしれない。「吸う(引き込む)」ことは誰でもたやすくできるので、まずはそこから練修を始めてもよい。そして、引き込んでいたコマンドを、徐々に引き込み具合を短くしていき、唇へと近づけ、ついに、距離0とする。
 すると、真の「反転」が起こる。
 自分自身の内面の圧力変化が、如実に感じられるようになる。虚実とは、内的圧力に基づく身体運用を前提に語られるのでなければ、まったく無意味だ。

 話を指吸いに戻す。
 乳首を吸っているマヤの、肛門にヒーリング・タッチしてみるよう、私は妻に促した。
 本当に、トータルに吸っている時、肛門は同時に締まるのか?
 猫も人と同じなのか?
 乳首の感覚と、肛門と触れ合っている指の感触とを、両方同時に均等に、相互返照的に、意識して観察する・・・・と、やはり見事に一致しているという。
 何度か試し、確かめた。

 アルテミス修法で指を吸うことは、消化管全体の活性化に、明らかに役立つ。
 これは、正しい吸い方で内圧感覚を覚醒させつつ、レット・オフの静中求動レベルをかければ、ただ1回で、あなた自身の「はらわた(ガッツ)」で、ハッキリわかる。腹の中が、じわーっと気持ちよく熱くなってくる。
 すなわち、これはガッツ養成法にほかならない。
 いかなる生き方でも、ガッツがなければ、空しく物寂しいものとなってしまう。
 いかなる生き方でも、ガッツがあれば、楽しく喜ばしく美しいものとなる。

<2011.12.11 閉塞成冬>