Healing Discourse

龍宮道メモ 第七回 第8回龍宮会 切り落とし動画

2023.07.04

 胸郭の和らげと対応する、骨盤に働きかける基礎修法の一つ。
 HN1のディスコース『ドラゴンズ・ボディ』第5回もご参照あれ。画質は粗いが、HN1ヒーリング・ムービー#3で動画を観ることもできる。

動画21 『骨盤の和らぎ』撮影:2023.03.18 於:天行院

フルハイビジョン画質 01分37秒

 HN1で示した修法では、両サイドから骨盤(腸骨)とヒーリング・タッチしたが、上掲動画では尻側から腸骨へと働きかけている。この際、龍宮道の尻・骨盤に関する認識がクロスオーバーされることで、よく似た修法なのに効果は格段のレベルアップを遂げている。「尻・骨盤に関する認識」とは、何もかもすべて公開して読者諸氏が自分自身で発見する楽しみを奪ってしまうのもよろしくなかろうから、ただヒントのみ記すが、尻というものを「左右の尻が・後ろに・2つ並んでいる」と認識している人が世の中には多いようだが、現実のリアルな(あなたの)尻は果たしていかなる形状をしているだろうか? 鼠蹊部のABの話において、脚を前後ではなく内外へ分けることについて説いたが、そのようにした時、尻は「後ろ」ではなくて「外」に属すものではないのか? ここで述べていることはもちろん、解剖図などを見ながら頭で理屈をこねくりまわすような事柄ではなく、自分の手で実際に触れ合ってあちこちなで回しながら、形と、その形の連続性とを、タッチ感覚で感じてゆかねばならない。
 また今回は、受け手に両肩を持たせた状態で修法を行ない、骨盤の解放が上半身の胸郭へも直ちに影響することを示している。その後、修法によって解き放たれた骨盤を使い、様々にわざを展開してゆく。

2023.07.08

動画22 『自由組手3』撮影:2023.03.18 於:天行院

フルハイビジョン画質 02分35秒

 参加者の感想(チーム・コミュニケーション・ツールより抜粋)。

●前回(第7回龍宮会)の組手においては、私が先生に攻めかかるとその刹那から先生の流れと一体化して体が崩れていくので、まるで最初から崩れながら近づいているように観えてしまいました。
 今回は、動画を観ている方にもしっかり攻撃していることが伝わるようにと、色々と考えて挑んだのですが、逆に上半身に力が入ってしまい、流れを悪くしてしまっておりました。
 龍宮道の攻防は、一般的な武道の常識を超えたものであると感じました。

●組手で先生のわざを受けると、全身が伸び拡がる感覚、皮膚に包まれた身体の形に沿って自分の内部が流れて繋がる感覚があります。一人で固められたり、別の相手と絡ませるように固められても、固く緊縮した不快な状態ではなく内部が引き伸ばされたものが絡められているようでした。手足を解かれると、その内部に意識が流れ込んでゆるみ、肩や胸の力が抜けて、呼吸に合わせて全身が心地よくユラユラと揺さぶられます。
 終わった後は新鮮で爽快感があり、呼吸が深くなり、活力が湧いてくるのが感じられました。

●先生のわざを受けた瞬間、突如自分自身が「水」であることが思い起こされます。この時、いつのまにか自分自身の存在を固体として認知していたことに気づき、がく然とさせられます。
 水と化した心身に幾重にも、様々な波長の波が起こり、揺さぶられ、全身が粒子状に解けていくことが実感されます。
 わざを受ければ受けるほど、全身が解きほぐされ、元気が湧いてくるのですが、何かわざを受けた結果として状態が良くなるのではなく、自分自身が波そのものとなり、振動数があがって身体そのものが元気になり、楽しくなる――楽しさそのものになるという感覚です。
 わざを受けたあとは、自分自身の存在感が透明となり、精神のざわめきが一掃されて、充実感と喜び、感謝に満たされるのを実感しています。

<第八回へ続く>